ゴルフ小説「最後のパット」~エピソード I:伝説の証明

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「最後のパット」エピソード I:伝説の証明では、新人プロゴルファー伊達光司が、町の伝説に挑戦。パット一つで夢が叶うというゴルフコースの伝説。光司はその伝説を証明し、夢であるPGAツアー参戦への道を切り開くために、長距離と難易度の高い18番ホールに挑みます。絶え間ない訓練と試練を乗り越え、ついに全米オープン選手権出場権をかけた「奇跡のワンパット」を迎える。

パッティング

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エピソード I:伝説の証明

光司は内なる声を吐いた「PGAツアーに出場するのが、僕の夢だ。だから僕は、このコースの伝説を証明して見せる。なんとしても、最後のパットで僕の夢をかなえるんだ。」

この静かな美しいコースで、光司の静かなる闘いが始まったのだ。

月下のゴルファー

当初、町の人々は彼の熱意を半信半疑で見ていた。ところが、日が経つにつれてその熱意は人々の心を動かした。次第に町の人々の声は、彼への支援や応援へと変わっていった。

光司は毎日のように18番ホールで練習を続けた。一日中ドライバーやフェアウェイウッドを握り、強力なティーショットと2打目の精密なショットを繰り返し練習した。光司の努力は伝説的であり、町の人々の間で「月下のゴルファー」と称されるようになった。

彼の一途さは周囲を巻き込み、ついには町のゴルフクラブが全面的に彼を支援することになった。クラブの老ベテランたちから若者まで、皆が光司の挑戦に期待と感動を抱いた。

全米オープン出場権をかけた18番ホール

そしてついにその日が来た。優勝が必須の全米オープン選手権の出場権がかかった試合、伝説の18番ホール。長さがあり、起伏に富んだ難易度の高いグリーンを持つパー5。ティーショットと2打目が完璧でなければ、2オンは望むべくもなかった。

18番ホールに挑む光司は、この4日間でトータル4アンダーの単独2位。ホールアウトしたトップとは1打差。

スプーンを構えた光司は、ピンまで残り280ヤードの2打目を見事に2オン。ボールは、ピン手前約17メートルで止まった。18番グリーンは、奥に向かって下るかなり早いグリーン。

いざ、ワンパットの挑戦だ。全ての観衆の目は彼に注がれ、息を呑むような静寂が広がる中、彼はパターを静かに構えた。下り、約1メートルのフックラインと光司は読んだ。

奇跡のワンパット

光司は、静かにボールに触れるようなタッチでパッティング。金属の乾いた小さな響きとともに、そのボールは見事な弧を描きながらゆっくりとホールへと吸い込まれた。奇跡のワンパットで逆転優勝だ。

観衆からは驚きと歓喜の声が上がり、その場にいた全ての人が立ち上がった。その瞬間に光司は、全米オープン選手権への出場権と、町の伝説を手に入れた。

それは、完璧なワンパットだった。彼の心は一つの願いに満ち溢れていた。そして、その願いはその後の彼の人生に深く影響を与えることになる。

観衆に混じる町の人々も、彼を大いに讃えた。彼の成功は、彼だけのものではなく、彼を支えたすべての人々の勝利でもあった。

彼は静かにつぶやいた。「これは僕だけの勝利じゃない。この町の皆、そしてこのコースの伝説の勝利だ。」

エピソードⅡへ続く 》

ゴルフエッセイ
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