ゴルフ小説「最後のパット」~プロローグ:奇跡を呼ぶワンパット

ゴルフ小説

小説「最後のパット」は、新人ゴルファー伊達光司が夢を追い求めていく物語である。地方都市の古風なゴルフコースにある、願いを叶える伝説の18番ホールが最初の舞台。彼の静かで熱烈な闘いが描かれている。その挑戦は次第に人々を惹きつけ、ついに彼の夢は現実のものとなる。

スポンサーリンク

安くて良い新品ゴルフボールが1,500円から/ 1ダース。

3ダースまとめ買いでボール1個単価93円から。

プロローグ

日本の地方都市、その町の一角には昔ながらの風情を残す美しいゴルフコースがあった。緩やかにうねる丘陵地帯に広がるそのコースは、時と共に変わりゆく四季を肌で感じることができる場所だった。

春は桜が咲き誇り、夏には新緑が広がり、秋には紅葉がコースを彩り、冬には雪が静かに積もる。その季節ごとの美しさは訪れるゴルファーたちを虜にしていた。

それはゴルフだけでなく、人間の心と自然が一体となるような場所だった。ここでプレーすることは、ただ単にスコアを競うだけではなく、自己と向き合い、自然と語らう時間だった。

奇跡を呼ぶワンパット

このコースのゴルファーたちの間には、一つの特別な伝説が囁かれていた。「奇跡を呼ぶワンパット」と呼ばれる伝説だ。それは、コースの18番ホール、最終ホールでワンパットを達成すると、その者の願いが一つ叶うという伝説だ。その伝説は口から口へと語り継がれ、コースの神秘性を高めていた。

その伝説の真実性は誰にも確かめられず、幾人ものゴルファーが挑戦し、挫折し、そしてまた挑戦してきた。それでも人々はその伝説に夢を見続け、繰り返し18番ホールでパットを試みていた。

伝説の舞台となる18番ホール。それは長さ600ヤードを超える、怖れ多きパー5のホールだった。この距離から2オン、そしてワンパットでイーグルを達成することは、パワーはもとより、驚異的な技術を必要とする挑戦だった。

ある日、その町に伊達光司というプロゴルファーがやって来た。静かで無口。周囲からは何を考えているのか、つかみどころのない男だった。しかし、彼の目からゴルフへの情熱の炎が消えることはなかった。長いツアー生活を送りながら、伊達の夢は、さらに自身の技術を磨き、いつしかPGAツアーに参戦することだった。

エピソードⅠへ続く 》

ゴルフエッセイ
タイトルとURLをコピーしました