ゴルフ初心者もアベレージゴルファーも、まずゴルフスイングの基本とはどんなスイングなのか? 一度見直してみることはこれからのゴルフライフをもっと楽しいものにすることでしょう。
我流のスイング歴が長くなればなるほど、後戻りすることは難しくなります。初心者は必ずレッスンプロからゴルフを始めることを強くおすすめします。
どんなスポーツにも基本があります。
とくにゴルフスイングは数あるスポーツの中で唯一と言っていいほど「静から動」という独特の始動をします。さらにボールにインパクトする瞬間まで前傾姿勢の角度をキープするという、実に窮屈な動きです。
野球におけるバッティングはピッチャーが投げた「向かってくるボール」を打ち返すので、それほどチカラを入れなくてもインパクトによる反発運動で遠くへ飛んでいきます。
実はゴルフスイングも力まず軽くスイングしたほうがボールは遠くへ飛んでいきます。ゴルフクラブが仕事をしてくれるからです
ゴルフスイングの基本は上半身脱力
ところが「静止しているボールを打つ」ことは反応や反射運動ではないため、ついつい力んでしまいます。
長くゴルフをやってきたベテランのアマチュアゴルファーでもときどき力みます。
ゴルフスイングの極意と言えるコツは、いかに力感なく軽~くスイングできるかどうか。これって、とても大切な基本的要素です。
このブログでは、あまり詳しくゴルフスイングについて書いてこなかったのですが、今から60年以上も前に出版されたゴルフスイングのバイブルとして世界中のゴルファーに愛読されてきているひとつの本をご紹介します。
ゴルフの巨人、ベン・ホーガンによって書かれた「モダン・ゴルフ “Five Lessons, Modern Fundamentals of Golf(5つのレッスンと現代的ゴルフの基本)”」です。
ツアープロをはじめ、世界中のインストラクターやゴルファーたちに愛読されてきたゴルフの名書なので、一冊本棚に入れておくことをおすすめします。
ベン・ホーガンとはどんな人物
ゴルフを嗜んだ人なら知らない人はいないほどゴルフ界の一時代を築いた偉大なゴルファー、ベン・ホーガンは時代背景や交通事故などを考慮すると史上最強のゴルファーである、と評価する人々の声に異論を上げる人はいません。
ベン・ホーガンが全盛期を迎えた時期は奇しくも第2次世界大戦と重なります。
26歳でツアー初優勝をした年が1938年ですからすぐ4年後の1942年~1945年のまるまる4年間、ベン・ホーガンの最盛期と重なってしまいました。
ベン・ホーガンは戦争を挟んで、1940年、1942年、1946年、1948年と4度も全米ゴルフツアーの賞金王にも輝いてます。
戦後、33歳を迎えたベン・ホーガンはここからさらに勝ち続けていきます。
交通事故から一年以内にカムバックした鉄人
驚くのは1948年、メジャートーナメントである全米オープンと全米プロゴルフ選手権に初優勝した翌年、不幸にもバスとの正面衝突という致命的な大事故を起こします。
このとき助手席にいた妻をかばったことが結果的に致命傷を逃れたと見られています。
そしてそのわずか11か月後の1950年にツアー復帰し、いきなり全米オープン優勝を果たすのです。
ベン・ホーガンは全英オープンには一度きりの出場で初優勝を飾り、同年の1953年にマスターズと全米オープンに優勝し、史上初の同年グランドスラム、メジャー大会三冠に輝きました。
しかし開催日程が全英オープンとかすっていたため、全米プロゴルフ選手権には出場できませんでした。この一件が元で全英オープンと全米プロゴルフ選手権の日程が離されるようになりました。
そんなベン・ホーガンが完璧なスイングとは何か?
世界で初めてゴルフスイングを理論立て体系化した「モダン・ゴルフ」は、ゴルファーとして一度は読んでおきたい一冊です。