軽量スーツケースでおすすめなのは、ファスナータイプとフレームタイプどちら?
頑強なフレームタイプに代わり、容量の融通が効くファスナータイプのスーツケースが主流となってきていますが、荷物をしっかり守ってくれるフレームタイプの人気も根強くあります。
ファスナーとフレーム、その違いについてやそれぞれのメリット・デメリットなどをまとめてます。
ファスナータイプとフレームタイプの違い
ファスナータイプとフレームタイプの違いを一言で表せば、構造と素材、締め方の違いです。
ファスナータイプの特徴
現在市販されてるファスナータイプの多くは 強度が高く熱にも強いポリカーボネート製のものが主流で、スーツケースの外周をファスナー(ジッパー)で閉じるタイプです。
ポリカーボネートの強度は 子供が乗る程度なら多少たわみますが、筐体(きょうたい)が変形することはありません。航空機の利用で積載・荷降ろし・ベルトコンベアーなど移送中の多少手荒い扱いに対しても十分な強度を保ちます。
フレームタイプの特徴
一方、フレームタイプはスーツケースの外周がアルミニウム合金などの硬い材質でガッチリと作られており、360度どの方向からの衝撃に対しても耐えられる頑丈なつくりになってます。フタの締め方は留め金でカチッとロックする仕様。
ファスナータイプ スーツケース | ソフトスーツケース
ファスナータイプのメリットとデメリットについて実用的な視点から見てみましょう。
ファスナータイプのメリット | 軽くて頑丈、たくさん入る
ファスナータイプ スーツケースのメリットは、何と言っても軽いくて丈夫なこと。
スーツケースは丈夫であることが絶対条件ですが、軽いことも大切です。
なぜなら海外旅行の際、チェックインカウンターで預けられる重量制限は一般的に20kgくらいですが、スーツケース自体が重いとその分入れられる荷物が減る勘定になります。
軽いスーツケースのほうが、重量は たくさん入る
例えば、スーツケースの重さが5kgなら詰め込める荷物の重さは15kgまでですが、スーツケースが2kgなら荷物を18kgまで入れられます。
ちなみにフレームタイプの重さは5kgから7kgなので、収納できる荷物は13~15kg。
また、一見フレームタイプの方が丈夫に見えそうですが、実際はファスナータイプの方が丈夫で長持ちなんです。
今ほとんどのファスナータイプスーツケースはポリカーボネート製で頑丈な上、強い衝撃が加わってもファスナー回りも緩衝材となり壊れにくいんです。
ファスナータイプにはダブルファスナー仕様もあり、お土産などで帰りの荷物が増えてもプラスアルファで収納できるので、私は ファスナータイプのスーツケースばかり好んで使ってます。
荷物を一杯詰め込める軽い ファスナータイプのスーツケース、正直おすすめです。
ファスナータイプの注意点
たくさん荷物を積み込めるファスナータイプですが、気をつけなければいけない点がひとつ。出発時に20kgギリギリいっぱいにすると、旅先でお土産を買ったりすると帰りは間違いなく20kg超過になってしまうので、行きは2~3kg余裕を見ておきましょう。
ファスナータイプのデメリット
ファスナータイプ スーツケースのデメリットは ファスナーが壊れる可能性があることです。
でも今は、ちゃんとしたメーカーやブランドならかなり丈夫なファスナーを使用してるので、まず壊れることはめったにありません。今では 世界に誇る日本のYKKファスナーを採用してるメーカーが増えたことも壊れにくくなった要因の一つでしょう。
なので、品質の悪いファスナーを使っている激安のスーツケースだけは 買わないようにしましょう。
※ファスナーが壊れた体験談はこちらの記事 》激安 スーツケースを買ってしまった手痛い代償
軽量スーツケース ファスナータイプ | 3ブランド
ファスナータイプ スーツケース おすすめのブランド。サイズ(容量)が小さくなるほど値段も下がります。
リモワ | RIMOWA
世界一軽量なスーツケースを初めて世に出したドイツ製のリモワ。創業はとても古く、1898年です。
1800年代以降それまで牛革が主流だったスーツケースの常識を覆す業界初のジュラルミン製を発表したのがリモワのブランド名でもある2代目の”RIchard MOrscheck WArenzeuchen(リチャード・モルシェック・ヴァーレンツァイヘン)”。
さらに3代目はABS樹脂製スーツケースを発表し(1984年)現代のスーツケースの源流となりました。その後、今のスーツケースの主流でもあるポリカーボネート製を発表し、世界中のブランドがポリカーボネート製スーツケースにシフトしました。
常にスーツケースのパイオニアであるリモワは一般の人からセレブまで幅広い愛用者が世界中にいます。ただ、値段は高めですが。
リモワ サルサエアー | RIMOWA SALSA AIR
リモワといえば、高額なスーツケースのイメージが強いですが、人気のサルサエアーシリーズの在庫が廉価で販売されてます。
というのも2018年、リモワ創業120周年記念としてカンパニーロゴと同時にラインナップも一新。サルサエアーはエッセンシャルライトへと引き継がれました。
サルサエアーは 7種類あるサイズ容量(22L/33L/38L/65L/80L/91L/105L)、在庫はまだほぼ揃ってます。
価格帯 | 45,800~64,700円 (税込み送料無料) |
サイズ容量 | 22L~105L |
重さ | 1.6kg~3.9kg |
リモワ エッセンシャルライト キャビン | RIMOWA Essencial Lite Cabin
リモワが 機内持ち込み用に開発したスーツケース、エッセンシャルライト・キャビン。2~3泊向けでサイズ(容量)は 2種類(31L/37L)。
価格帯 | 46,500~56,500円 (税込み送料無料) |
容量 | 31L、37L |
重さ | 2.1kg、2.2kg |
サムソナイト | Samsonite
世界3大スーツケース ブランド(※1)の一つサムソナイトは、リモワが創業した12年後の1910年に米国で創業を始めました。
(※1)世界で一番売れてる3大ブランド、ほか2社は リモワとプロテカ(エース)。
1941年発売のストリームライトシリーズ、1964年発売のクラシックアタッシュはともに市場を席巻するほどのヒット商品となり一気にスーツケース業界の寵児となり、現在の地位を築き上げることになります。
アメリカ製のサムソナイトのデザインは従来無骨でしたが近年ではかなりデザイン性を向上させています。スーツケースと言えばキャスター付き(車輪付き)が当たり前となりましたが、サムソナイトは先駆けて発表しています。
日本では 1970~2004年までの間、日本のスーツケース業界トップメーカーのエースが製造・販売をしていました。1970年以降に販売されたサムソナイトは すべて日本製ということです。2005年以降は サムソナイト・ジャパンが引き継いでいます(※2)。
(※2)サムソナイトのアフターサービス・メンテナンスは 2005年以降、2つに分かれました。エースが製造したものは エースで、海外で購入されたものは サムソナイト・ジャパンがアフターケアを受け持ちます。
サムソナイト コスモライト スピナー | Samsonite Cosmolite Spinner
サムソナイトのなかで一番人気のコスモライト。1kg台(※3)からある軽さに加えキャスターの転がりの良さと静寂性、本体内部品の徹底的な肉抜きによる収納量は 他のメーカーから一歩抜きん出ています。
(※3)容量が増えるにつれ、スーツケースの重量も大きくなります。
価格帯 | 26,000~40,000円 (税込み送料無料) |
容量 | 68L~144L |
重さ | 1.7kg~3.4kg |
エース | ACE
日本最大手の鞄メーカー、エースは 第二次世界大戦中に大阪で創業。1954年に業界初となるナイロン製バッグが大ヒットし、1970年代にはマジソンバッグが学生の間で大流行しました。2006年には 月へ行ってきたスーツケースで有名な米国のゼロハリバートンを買収しています。
プロテカ | PROTECA
50年以上にわたり日本製にこだわり続けるプロテカ。4方どの方向にも開けられる構造や、立てたままフルオープンに開けられる仕様をスーツケースに取り込むなど、日本人の職人による繊細な技術に裏打ちされたものです。
昨日より今日、今日より明日。プロテカの革新的なスーツケースの進化はとどまることを知りません。
プロテカ エアロフレックス | PROTECA Airoflex Light
プロテカ史上最軽量で壊れないエアロフレックスライト。業界初のグラスファイバー複合素材によってしなやかで強靭な超軽量スーツケースを開発しました。
価格帯 | 37,400~40,150円 (税込み送料無料) |
容量 | 37L~93L |
重さ | 1.7kg~2.6kg |
PROTECA Airoflexの軽さと強度実験の動画です。音量に気をつけてご覧ください。
フレームタイプ スーツケース | ハードスーツケース
フレームタイプ スーツケースのメリットとデメリットについて。
フレームタイプのメリット | 頑強・堅牢
フレームタイプ スーツケースのメリットは収納された荷物が 頑強なフレームで守られていること。ガッチリと施錠されたケースは 海外旅行時など、飛行機への積載や荷降ろしで手荒な扱いを受けても途中で開いたりすることもなく、映像機器や割れ物などをしっかり守ってくれます。
撮影機材を運ばなければならないプロカメラマンや映像関係者などは 決まってフレームタイプのスーツケースを使用してるケースが多く、この堅牢さこそフレームタイプ最大のメリットです。
フレームタイプのデメリット | 容量の融通が利かない
フレームタイプのデメリットは 詰め込める荷物は決まった容量内であることと、ファスナータイプよりスーツケース本体が重いことです。
例えばダブルファスナータイプなどのスーツケースなら、もうちょっと荷物を詰め込みたい時に融通が効きますが、フレームタイプはスーツケースの筐体(きょうたい)が堅く、容量の融通は利きません。
軽量スーツケース フレームタイプ | 3ブランド
「フレームタイプ=重い」という概念は 徐々に古くなりつつあり、今は 軽量のフレームタイプがどんどん発売されてます。
リモワ ハイブリッド キャビン | RIMOWA Hybrid Cabin
リモワ ハイブリッドの特徴は フレームに軽量で強靭なアルミニウム・マグネシウム合金を採用し、ポリカーボネートを本体に使ったハイブリッド仕様で、徹底的な軽量化を図ったスーツケースです。
機内持ち込み用フレームタイプのスーツケース、ハイブリッド・キャビン。リモワ最軽量のフレームタイプです。2~4泊向けで3種類の容量(32L/37L/46L)。
価格帯 | 67,500~85,000円 (税込み送料無料) |
容量 | 32L~46L |
重さ | 3.7kg~4.5kg |
サムソナイト インターセクト スピナー | Samsonite Intersect Spinner
大きめのスピナー68と76のアルミフレームは内側からも補強されていて強靭な筐体を保持しています。サイズ容量は3種(34L/73L/93L)。
価格帯 | 38,000~44,000円 (税込み送料無料) |
容量 | 34L~93L |
重さ | 3.3kg~5.3kg |
プロテカ ストラタム | PROTECA Stratum
最も剛性の高いプロテカのスーツケース、ストラタム。フレームは 軽量で硬度の高いマグネシウム合金を採用し、水平リブを幾層にも重ねたストラタムデザインがさらに強度を確保。サイズ容量は 3種(64L/80L/85L)。
価格帯 | 58,300~63,800円 (税込み送料無料) |
容量 | 64L~95L |
重さ | 4.5kg~5.4kg |
番外編 | コスパに長けた高品質のスーツケース
こちらに紹介するのは 低価格でも高品質なスーツケースです。ファスナータイプ、フレームタイプともにラインナップが揃ってます。
アメリカン・ツーリスター | American Tourister
1994年にサムソナイト傘下に入り、現在も人気のあるアメリカン・ツーリスターのスーツケース。なんと言っても低価格でしっかりした作りとカジュアルなデザインが支持されてます。
価格帯 | 11,000~34,000円 (税込み送料無料) |
容量 | 31L~114L |
重さ | 2.5kg~5kg |
アローナライト | Arona Lite
アメリカンツーリスターのなかでいちばん人気なスーツケース、アローナライト。サイズは3種。この値段でありながら機能や品質、使い勝手は サムソナイトに引けを取りません。コスパで選ぶならおすすめできるスーツケースです。
価格 | 8,800~13,200円 (税込み送料無料) |
容量 | 32L~87L |
重さ | 2.7kg~4.4kg |
グリフィンランド | Griffinland
廉価で高品質、高い機能性をもつスーツケースをほぼすべて取り揃えているグリフィンランドのコスパは 業界一の上、高い人気を誇ります。
それもそのはず、楽天市場の売上ランキングで毎年ベスト10以内をキープし続けている実績を積み上げてきているからです(No.1獲得のスーツケースも多い)。
グリフィンランド FK1037-1 | Griffinland FK1037-1
ベストセラー スーツケース FK1037-1 は グリフィンランドのなかで、ベストコストパフォーマンス・スーツケースです。
価格帯 | 7,980円 (税込み送料無料) |
容量 | 46L、63L |
重さ | 4kg、4.5kg |