プロやアマチュアのゴルファーの間で「パットイズマネー(※1)」という言葉を聞いたことってありませんか?
私もゴルフを始めるきっかけをくれた当時の会社の社長とのラウンド中のグリーン上で、この言葉を聞かされました(笑)
ドライバーの300ヤードも、1センチのパットも同じ1打。
優勝がかかってる最終ホールのパッティングは プロでも相当な緊張を強いられるようです。
思い出されるのは1988年、日本オープンゴルフ選手権の最終日最終ホールのパー4におけるジャンボ尾崎の最後のパッティング。
残りたった70センチのウィニングパットなのに緊張で極限状態に達し、硬直した尾崎が 二度もアドレスをほどいたあのシーン。
それほどパットは大切だ、ということですね。 》 尾崎と中嶋、最終ホールの攻防
(※1)「パットイズマネー」の語源となる格言を残した方は ボビー・ロック ‘Bobby Locke’ という南アフリカのプロゴルファーです。ボビー・ロックについての記事はこちら→ 》 パット イズ マネーの語源
- パターの握り方 | Putting Grip Styles
- コンベンショナルグリップ | Conventional Grip(Traditional Grip / Standard Grip / Normal Grip)
- クロスハンドグリップ | Cross Handed Grip(Reverse Grip / Left Hand Low)
- クローグリップ | The Claw Grip
- プレイヤーグリップ | Prayer Grip(Palm-Facing Grip)
- アームロックパッティング | Arm-lock putting
- サイドサドルパッティング | Side Saddle Patting
- 10フィンガーグリップ | 10 Finger Grip(Base Ball Grip)
- スプリットハンドグリップ | Split Handed Grip
- PGAツアープロ4人に1人が使用するパターグリップ
- グリーン上のマナー | カップインしたボールは丁寧に取り上げる
- ボールマークの直し方 | グリーンフォークの使い方
- グリーンのカップ切り | マスターズ・トーナメント
パターの握り方 | Putting Grip Styles
このサイトでは パッティングに関する 3つの基本、 ①パターの握り方 》 ②パターの構え方 》 ③パターの打ち方 について、わかりやすく解説。
このページは ①パターの握り方編です。
パターの握り方は 大きく分けると 2つあり、一般的なコンベンショナルグリップと、クロスハンドグリップがあります。
そのほかに クローグリップ、プレイヤーグリップ(パームフェイシンググリップ)、10フィンガーグリップ(ベースボールグリップ)、スプリットハンドグリップなどがあります。
あと、参考に今話題の アームロックパッティングもご紹介してます。
ここでは 右利きの場合で解説していきます。また、紹介する選手たちの握り方は2020年11月8日現在によるものです。
コンベンショナルグリップ | Conventional Grip(Traditional Grip / Standard Grip / Normal Grip)
コンベンショナルグリップ(トラディショナルグリップ、スタンダードグリップ、ノーマルグリップとも言われます)は アイアンなど従来のクラブと同じように左手が上、右手を下にした順手の握り方で、多くのゴルファーが一番取り入れてるパターの握り方です。
ただし、従来のクラブでは右手で左手をオーバーラップする(※2)ところをパットの場合は 左手で右手をオーバーラップ、つまり逆オーバーラップするところが違います。
もうひとつ、両手親指はグリップの真正面に置きます。
(※2)従来のクラブを右手で左手をオーバーラップする握り方とは バードングリップ(右手小指を左手人差し指と中指の間にかけオーバーラッピングする握り方)のことを指して解説しています。
コンベンショナルグリップのメリットは なんといっても従来クラブと同じ順手の握り方による馴染みやすさ。
米国PGAツアーや日本ツアーでもこのグリップを採用してる選手が最も多く、タイガー・ウッズ(通算83勝)をはじめ 松山英樹(通算:PGA5勝、日本8勝)、ダスティン・ジョンソン(通算21勝)、ロリー・マキロイ(通算:PGA18勝、欧州14勝)、ジェイソン・デイ(通算12勝)、セルヒオ・ガルシア(通算:PGA10勝、欧州16勝)、パトリック・リード(通算8勝)たちがコンベンショナルグリップです。
タイガー・ウッズ ‘Tiger Woods’
2019年、初のPGAツアー日本開催となった ZOZO チャンピオンシップで見事優勝を飾り、サム・スニードのもつ最高優勝回数83勝に並んだ姿をこの日本で見られたことは 本当にラッキーでした。
ミラクルショットも数限りなくありますが、タイガーと言えばミラクルパットのほうが印象深く残ってます。
パットを決めたあとの雄叫びやガッツポーズ、これほど華があるリアクションはタイガーからはじまったような気がします。私はどのアクションポーズもなぜか目に焼き付いてしまって忘れられません。
タイガー・ウッズのエースパター | スコッティキャメロン ニューポート2
タイガーと言えばスコッティキャメロンです。もちろんタイガーのエースパターはオンリーワンの特注品なので市販品とは比べようがないですが、元となってるモデルはニューポート2。
タイガー・ウッズ | パッティング動画
タイガー・ウッズのベストパッティングTOP10動画です。
クロスハンドグリップ | Cross Handed Grip(Reverse Grip / Left Hand Low)
クロスハンドグリップは 左手は下に、右手を上にする、順手のコンベンショナルグリップに対し逆手の握り方。
クロスハンドグリップでは 右手で左手をオーバーラップします。
しかし、クロスハンドグリップは右手の力をあまり使えないため、10メートルを超える長い距離を残したパッティングの場合は コンベンショナルグリップに変えたほうがいい場面もあります。
コンベンショナルほどではありませんが、クロスハンドグリップを採用してるプロも多く、PGAツアーでは ジョーダン・スピース(通算11勝)、パドレイグ・ハリントン(通算:PGA6勝、欧州15勝)、ジム・フューリック(通算17勝)、ビリー・ホーシェル(通算6勝)、パット・ペレス(通算3勝)、ケビン・チャペル(通算1勝)。
リッキー・ファウラー(通算5勝)や石川遼(日本ツアー通算17勝)もときどき実践で使ってます。
松山英樹選手もパッティング練習の際、ときどきクロスハンドグリップにして打ったりしてますが、彼の場合は おそらく感覚を掴むための練習法として取り入れてる一つではないかと思われます。
ジョーダン・スピース ‘Jordan Spieth’
PGAツアーで通算11勝、うちメジャー3勝は マスターズ、全米オープン、全英オープンを制してます。
スピースは 2009年(15歳)、2011年(17歳)に全米ジュニア・アマチュア選手権で優勝しますが、複数回優勝者はタイガー・ウッズの3連覇以来、2人めの快挙でした。
2013年にプロ入りし、誕生日前の18歳で出場した同年7月のジョンディア・クラシックでPGA初優勝。10代での優勝は82年ぶりというおまけつきでした。
2015年(21歳)のマスターズでメジャー初優勝を飾り、翌月6月に全米オープン優勝、2017年(23歳)には全英オープンでメジャー3つめを制しました。
PGA平均パット数ランキングでは、2015年 1位(1.69)、2016年 1位(1.71)、2017年 2位(1.71)という鬼神のような成績を残してます。その後、下降気味でしたが2020年は15位(1.72)、シーズン半ばの2021年は 17位(1.66)と調子を上げてきてます。
プロ入り後からの4年間における圧倒的快進撃の残像が色濃く残ったまま優勝から遠ざかってるため、世界中の多くのファンが復活を期待しています。
ジョーダン・スピースのエースパター | スコッティキャメロン 009
ジョーダン・スピースは15歳からずっと同じパターをエースとして使い続けています。それがスコッティキャメロン 009。ほとんどヴィンテージ物といった風情です。
スコッティキャメロン 009はプレミアムが付いてしまっていて世界中でとても高額な値段で取引されています。
ジョーダン・スピース | パッティング動画
ジョーダン・スピースが自らのパッティングを解説している動画です。
アレックス・ノーレン ‘Alex Noren’
ヨーロピアンツアー通算10勝、2017年からPGAツアーにも参戦してるスウェーデンの選手。
ノーレン選手のグリップは 左手をオーバーラップしない、クロスハンドと 9フィンガー(右手親指だけは左手でオーバーラップ)をかけ合わせた特殊な握り方をしてます。
アレックス・ノーレンのエースパター | オデッセイ オー・ワークス #1W
アレックス・ノーレンも少し古いタイプのオデッセイ オー・ワークス #1Wをエースパターとして使っています。オー・ワークス #1Wは現在、中古市場のみに出回っています。
アレックス・ノーレン | パッティング動画
アレックス・ノーレンが自分自身のパッティング・グリップの変遷と現在のクロスハンドグリップを解説している動画です。
石川遼 ‘Ryo Ishikawa’
2019年に国内ツアーで3勝で復活し2020年、5年ぶりに米国PGAツアーの数試合に参戦するも成績が振るわず。
新しく田中剛コーチ兼キャディとタッグを組んで、進化を図ってます。
石川選手は プロデビュー当時は 順手のコンベンショナルグリップでしたが、PGAツアーに挑戦した頃からクロスハンドグリップも取り入れ、グリーンの状況によって使い分けてます。2016年のANAオープンゴルフトーナメントでは ラインが直線的な場合は クロスハンド、曲がるラインはタッチを重視して順手にするなど試合中に使い分ける器用さを見せました。
石川遼のエースパター | オデッセイ ブラックシリーズ #1
石川選手と言えばプロデビュー当時から使用しているL字パター(マレットタイプ)、オデッセイ ix #9HT プロトタイプが有名ですが、「日本プロゴルフ選手権(2021年)」に新規投入したシャフトを短くした33インチのオデッセイ ブラックシリーズ #1(ピンタイプ)で2位タイの成績を残しています。この大会では初日26パット、2日目27パットと抜群のパッティングを披露しています。
石川遼 | パッティング動画
こちらはオデッセイのパターを使用する石川遼と上田桃子がホワイトホットOG20周年を記念して試打をする動画です。
クローグリップ | The Claw Grip
‘Claw(クロー)’とは 「鉤爪(かぎづめ)」のことですが、クローグリップには バリエーションが多く、まったく同じ形のクローグリップで握ってる選手は稀です。選手によってその鉤爪形状がそれぞれ異なってます。
PGAツアーの選手では ジャスティン・ローズ(通算:PGA9勝、欧州11勝)、トミー・フリートウッド(通算欧州5勝)、ブランデン・グレース(通算:PGA1勝、欧州9勝)たちが採用してます。
右手をそっと添えるようなスタイルもあれば、文字とおり鉤爪のようにする握りも。どれほどのバリエーションがあるのか見ていきましょう。
ジャスティン・ローズ ‘Justin Rose’
ローズは 南アフリカ出生でイングランドの選手。1998年、アマチュアの17歳で出場した全英オープンでいきなり4位に入り同年18歳を迎えるとともにプロ転向。
あっと言わせた世界デビューでしたが、プロデビュー戦から17大会連続予選落ちという苦汁を飲まされ、4年後の2002年(22歳)のダンヒル選手権(欧州ツアー)で悲願の優勝を遂げました。同年に来日し、中日クラウンズで優勝します。
2003~2005年は優勝から遠ざかるも、欧州ツアーで2006年、2007年と1勝づつ。またしばらく経った2010年(30歳)にようやくメモリアル・トーナメントでPGA初優勝。このことからコンスタントに優勝を重ね2013年(33歳)、ついに全米オープンでメジャー制覇を達成しました。
戦績は アマチュア時代に7勝、欧州ツアーで11勝、PGAツアーで9勝をあげてる欧州を代表するトップツアープロの一人です。
ジャスティン・ローズの場合は 右手人差し指をグリップ真正面に置いたクローグリップ。
ジャスティン・ローズのエースパター | AXIS1 アクシスワン ローズマレット
2019年の全米オープンを3位タイで終えたジャスティン・ローズですが初日はフェアウェイキープ率50%(119位タイ)、パーオン率50%(106位タイ)とショットが荒れに荒れていましたが結局、6アンダーで1位発進できたのは神がかったパッティング(22パット)にありました。AXIS1 によってもたらされたストローク・ゲインド・パッティングは驚異の +5.83(1位)です。
ジャスティン・ローズ | パッティング動画
実際の試合でパッティングするジャスティン・ローズのパッティングルーティーンからの動画です。
トミー・フリートウッド ‘Tommy Fleetwood’
ロン毛に髭面という風貌がトレードマークのトミー・フリートウッドは欧州ツアーに参戦してるイングランドの選手。
2010年にプロデビューするも初優勝は2013年。2勝目となる2017年から状態を上げてきて2019年までに通算5勝を数えます。2018年の全米オープン選手権で2位、2019年の全英オープンで2位と、これからの活躍が期待される選手の一人です。
トミー・フリートウッドの場合は 右手をそっと添わせ、親指と人差指で挟むクローグリップ。
トミー・フリートウッドのエースパター | オデッセイ ホワイトホット プロ #3
使用パターは 。
トミー・フリートウッド | パッティング動画
トミー・フリートウッド自らが伝授するクローグリップの握り方と打ち方動画です。
プレイヤーグリップ | Prayer Grip(Palm-Facing Grip)
プレイヤーグリップ、両手を祈るように合わせる形から ‘Prayer Grip’ と名付けられてます。ほかに手のひら ‘Palm’ を合わせるように握るので、パームフェイシンググリップとも呼ばれてます。日本的に「合掌握り」といったところです。
ツアープロ選手でこのプレイヤーグリップを使ってる選手は ちょっと珍しく、マット・ウォレス(欧州通算4勝)やポール・ダン(欧州通算1勝)など数名しかおらず、実際には 両手人差し指と親指を真っ直ぐグリップにあてがって握ってます。
マット・ウォレス ‘Matt Wallace’
PGAツアーとヨーロピアンツアーでプレーするイングランドの選手です。2012年、米国アラバマ州のジャクソンビル州立大学卒業後にプロ転向。
プロデビュー後は しばらく欧州ツアーの下部ツアーであるチャレンジツアー(※3)のさらに下部のアルプスツアーで2016年にブレイクし6勝をあげ、これによって翌年チャレンジツアー参戦権を得てすぐに1勝します。
(※3)PGAの下部ツアーであるウェブドットコムツアーに当たる)
2020年、30歳となったウォレスに さらなるブレイクの期待がかかります。
マット・ウォレスのエースパター | オデッセイ 2-Ball Ten
マット・ウォレスが使用していたパターは オデッセイ トゥーロンMWプロトでしたが、2021年にパター変更し現在はオデッセイ 2-Ball Tenを使っています。
マット・ウォレス | パッティング動画
実際にトゥーロンパターを使ったパッティングを解説するマット・ウォレスの動画です。
アームロックパッティング | Arm-lock putting
アームロックパッティングは パター自体も専用のものがある上、パターの握りというより、構え・打ち方など総体的に見たパッティングスタイルです。
ブライソン・デシャンボーの活躍によって近年、最も注目されるパッティングスタイルですが デシャンボー以前、すでにキーガン・ブラッドリー(通算3勝)、マット・クーチャー(通算9勝)、ウェブ・シンプソン(通算7勝)たちがアームロックパッティングを採用し実績をあげはじめてました。
ブライソン・デシャンボー ‘Bryson DeChambeau’
ブライソン・デシャンボー(通算:PGA7勝、欧州2勝)の凄いところは 自分で科学したゴルフセオリーやギアを実践しながら結果で証明してること。ワンレングスクラブからあらゆるパッティングスタイルを実戦投入し試行錯誤しています。
ここまで革新的なことを次から次へと繰り出すスタイルは 今まであまりいなかったタイプのプロゴルファーであり、これからのゴルフのスタイルを確実に変えはじめてます。
パターに関しては コンベンショナルグリップ、中尺パター、サイドサドル(※4)にまで挑戦して来ました。
(※4)サイドサドルは 通算優勝最多83勝のサム・スニードが採用していたパッティングスタイル。
デシャンボーは 全米アマチュア選手権、NCAAゴルフ選手権(全米学生)、全米オープンゴルフ選手権の3つを優勝した3人めのゴルファーでもあります(ジャック・ニクラウス、タイガー・ウッズに次ぐ)。
デシャンボーのエースパター | SIK Arm-Lock
ブライソン・デシャンボー | パッティング動画
2020年に行われたPGAツアー大会、WGC メキシコチャンピオンシップで魅せたデシャンボーのパッティング動画です。この大会では惜しくも2位フィニッシュしています。
サイドサドルパッティング | Side Saddle Patting
一見、奇想天外なパッティングスタイルに見えますが、あのサム・スニードが実践して優勝を重ねてたとなれば、理にかなったパッティング方法の一つであったことは確かです。
サイドサドルパッティングのメリットは ピンに向かって正対し右足の横やや前方にボールを置き、右腕でボールを転がすようにスイングするため距離感がつかみやすい点です。
しかし、ゴルフを初めてやる方がこのサイドサドルパッティングから始められればいいと思いますが、一度スタンダードなパッティングが身についてしまったゴルファーには違和感しか感じられないと思います。
そういう意味でも、このサイドサドルパッティングを実戦で取り入れたデシャンボーのチャレンジ精神とその勇気には脱帽ですね。
10フィンガーグリップ | 10 Finger Grip(Base Ball Grip)
ウッドやアイアンクラブでベースボールグリップとも言われる10フィンガーグリップを取り入れてるプレーヤーは いますが、パッティンググリップで採用してる選手は クロスハンド+9フィンガーグリップのアレックス・ノーレンの例くらいしか知りません。
スプリットハンドグリップ | Split Handed Grip
スプリットハンドグリップは 両手を離して順手で握ります。
とくに初心者はこのグリップからはじめることによってパターヘッド、シャフト、右手左手の連動性がストレートに感じられ、パッティングの感覚をつかめるようになるメリットがあります。
また、他のグリップを採用してるゴルファーがパッティングの調子がよくないときやスイング感覚がわからなくなってしまったときなど、パッティングタッチを取り戻すためにスプリットハンドグリップで練習することが役立つ場合があります。
アイアンなど通常のクラブスイングにおいて左手は方向性、右手は強弱と役割が違います。
パッティングでもそうですが 両手を密着させて打つため、タッチが悪いのか方向性が悪いのか、原因がわかりにくいです。そんなときこそ、ぜひこのスプリットハンドグリップを試してみてください。
片山晋呉 ‘Shingo Katayama’
片山晋呉は 1995年、23歳でプロデビューし 3年後の1998年、サンコー・グランドサマートーナメントで初優勝(このときのコーチは 江連忠)。翌年も1勝し、迎えた2000年に 5勝と大ブレイク。
ここから怒涛の優勝を重ねついに2008年、日本オープン選手権で25勝目に到達し、日本ツアー4人目の永久シード権を獲得。PGAメジャー大会の全米プロゴルフ選手権で2001年に4位、マスターズでは 2009年に4位の成績を残す。
現役最多のツアー通算31勝を誇る。
2015年ころから片山晋呉選手は クロスハンドでこのスプリットハンドグリップ、かつ下の左手をクローグリップにする特殊なパッティンググリップでプレーしていたことがあります。彼は パターも握り方も頻繁に変えるチャレンジ精神旺盛な選手の一人です。この記事が書かれたあと遠くない日にまた変えていると思います(笑)
ドライバーやアイアンのスイングには ほぼ不動のセオリーがありますがパターは 握り方も構え方、打ち方さえスタイルは非常に自由度が高いと言えます。
パットの握り方についての解説は ここまでです。
PGAツアープロ4人に1人が使用するパターグリップ
最後にパターグリップの紹介です。ジョーダン・スピースは初期の頃からこのスーパーストロークグリップを装着してPGAツアーで連戦連勝していたのは記憶に新しいです。日本のツアーでもプロ仕様率が25%以上というのだからまさに世界中のツアープロの4人に1人が使用してるパターグリップです。
グリーン上のマナー | カップインしたボールは丁寧に取り上げる
ゴルフを始めたばかりの方は あまりご存じないかも知れないグリーン上のマナー。
カップインしたボールをカップのふちを気にせず、何気なく取り上げてる人をラウンド中、隣のグリーンで見かけることがあります。
これをしてしまうと、必ずと言っていいほどカップのふちが傷つきます。
何度もこれが繰り返されふちの傷ついたカップは、後続競技者に迷惑をかけることになります。
微妙なタッチのパッティングで入るかも知れないボールも入らなくなる可能性があるからです。
ボールは カップのふちに触れないように取り上げるのがマナーです。
PGAツアーの選手たちがカップから、かなりデリケートにボールをピックアップしてるのは そのためです。
それ以前に、グリーンオンしたあと、ピッチマーク(ボールマーク)を直さないのは 論外ですね。
ボールマークの直し方 | グリーンフォークの使い方
もうひとつグリーン上におけるマナーの基本、ピッチマークの直し方です。ポケットにうっかりしてグリーンフォークを入れ忘れたときは、ゴルフティーを代用しましょう。
グリーンのカップ切り | マスターズ・トーナメント
2020年マスターズ・トーナメントに向けた「ピンとその精度」と題された素敵な動画があります。
⛳ 編集後記
こうして記事を更新してる今、アメリカでマスターズが開催中で3日目が終了。松山英樹は 伸ばせずイーブンパーでホールアウト。う~む。初日、二日目と順調に連続4アンダーと調子が良かっただけに、マスターズの壁の厚さに苦しんでると言ったところでしょうか。ダスティン・ジョンソンは 順調に伸ばし、2位に4打差で首位を16アンダーで独走体制に入った。
DJにとっても初制覇がかかってるだけに明日最終日は 慎重に望みそう。なぜなら過去4打差首位で迎えた選手がたくさんいたが、最終日に崩れたりするのもオーガスタの魔物のなせる技。しかし、今回のDJは 大会新記録をかけて頑張ってほしい。
でもやっぱり、頑張れ!松山英樹!
追記 | 2021年のマスターズ
いろいろとサイトの更新作業をしているうちにいつの間にか今日、マスターズ2021の初日を迎える(日本時間、2021年4月8日23:56 TBS地上波で放送開始)。光陰矢の如しとはこのことだ。
松山英樹が米国へ渡り2014年のメモリアル・トーナメントで初優勝を遂げ、2016~2017年には2勝づつ勝ち星を重ねて通算5勝。マスターズでも2015年は5位、2016年は7位タイ、2017年は11位タイ(全米オープンは2位)とここまでは順調だった。
しかし、2017年から4年間、優勝から遠ざかっている。それほどPGAの壁が分厚いということはわかっているが、やっぱり松山選手には久しぶりに優勝してほしい。それもマスターズで。
優勝から遠ざかっているとはいえ、どれだけ松山選手の地力がもの凄いのかはフェデックスカップランク上位30人しか出場が許されないPGAプレーオフシリーズのしかも最終戦に7年も連続して出場していることだ。
現状で7年連続出場を果たした選手は松山英樹とパトリック・リードのたった二人だけだから、尚更その凄さがわかる。
頑張れ!松山英樹。