松山英樹が優勝しました!
日本人初の2連覇(ウェストマネジメント フェニックスオープン)、日本人初の米国4勝目、日本人初のシーズン2勝目!
2017年2月5日(日)米国アリゾナ州スコッツデール TPCスコッツデール”Tournament Players Club Scottsdale”(17020 N Hayden Rd, Scottsdale, AZ USA 85255)で行われた決勝ラウンド最終日、松山英樹は決めれば優勝の18ホールのバーディパットがあと一転がりでカップインという痛恨のショートでパー、17アンダー首位タイでホールアウト。
この日10アンダー12位から7つも伸ばす猛追を見せたウェブ・シンプソンとともにプレーオフへ突入。
松山英樹にとってこれでフェニックスオープンでは2年連続となるプレーオフ。
昨年2016年では、3万人の観客席を擁する名物18番ホールの「USA!」コールに囲まれた完全なアウェイの中、先にバーディでホールアウトしたリッキー・ファウラーに並ぶバーディを奪取し、ともに14アンダーでプレーオフ。
松山はその後4ホールに渡る激闘を制し、それまで丸山茂樹が保持していた日本人最多の米国3勝と並んだ。
この3ヶ月半、世界トップの勢いに乗ってる松山英樹
ここ直近の3ヶ月半(2016年10月~2017年2月)における松山英樹の凄い戦績を見てみよう。
2016年10月13日に久しぶりの日本ツアーに出場していきなり優勝すると、10月20日のCIMBクラシックで2位。
世界メジャー大会であるWGC HSBCチャンピオンズで2位に7打差を付けるぶっちぎりの23アンダーで優勝。
翌11月10日の三井住友VISA太平洋マスターズでも23アンダーで圧勝。
12月1日にはヒーローズチャージでも優勝、年明け2017年1月5日にはSBSトーナメントオブチャンピオンズで2位。
ソニーオープン・イン・ハワイとファーマーズ・インシュランス・オープンでは疲れが溜まっていたせいか27位、33位と小休止したように見えたが、今回のフェニックスオープンで優勝。
(写真はWGC HSBCチャンピオンズで優勝した松山英樹)
つまり、2016年10月~2017年2月に参戦した9戦中、優勝5回、2位2回という圧倒的な強さなのだ。
この勢いを見た中嶋常幸や丸山茂樹は「全盛期のタイガー・ウッズを彷彿とさせる」とまで言っている。
フェニックスオープン2連覇達成は歴代6人目となった松山
今回で79回目のフェニックスオープンで成し遂げた松山英樹の2連覇は、今を去ること80数年前のアリゾナオープンとして開催された時代まで逆上ると、5人が連覇を達成している。
最初の連覇達成者はゴルフの鉄人 ベン・ホーガンの1946-47年。
ジミー・デマレットの1949-50年、ロイド・マングラムが1952-53年、アーノルドパーマーは圧倒の3連覇を1961-63年に(3連覇はパーマー氏のみ)。
そして20世紀最後で5人目となった達成者は1974-75年のジョニー・ミラーだ。
このレジェンドたちに6人目の達成者として松山英樹の名前が刻まれたのだ。
過去5人の連覇達成者はすべて米国人だが、松山が初めての外国人達成者であることを特筆したい。
(写真は1962年フェニックスオープンで優勝したパーマーを祝福するジャック・ニクラウス)
マスターズ 2017 松山の優勝が現実味を帯びてきた
今年2017年4月6日~9日に開催されるマスターズで、いよいよ松山英樹の初優勝が現実味を帯びてきた。
何故なら2011年にアマチュアとして初出場したときには日本人初のローアマを獲り(27位タイ)、アマチュアとして2度目の2012年は54位タイ。
2015年-2016年にはそれぞれ単独5位、7位タイと二年連続トップ10に食い込んでいてオーガスタとの相性が非常に良いからだ。
PGAトップレベルの選手たちが口を揃えて松山英樹のショットの正確性の高さを絶賛しているが、それは最近のデータでも証明されている。
取り分け松山のパーセーブ率の高さは、言い換えればボギーを打たない粘り強いリカバリー率で裏打ちされている。
今回優勝した松山英樹の世界ラインキングは変わらずの5位だが、1位のジェイソン・デイ、2位のロリー・マキロイ、6位のジョーダン・スピースたちは調子の波が激しいが松山のゴルフは実に安定している上、着実に成績とランキングを上げてきてる堅実さが際立っている。
トップレベル選手には技術の差がそれほどないと言われてるが、松山の場合はそのショットのレベルの高さは前述のように多くのトッププロも認めるところ。
その上、逆境や緊張する場面における松山の強靭な精神力が加わり、さらに安定したゴルフができるわけだからグリーンジャケットに袖を通す松山の姿が現実味を帯びて来てもおかしくないのだ。